「海外やインターナショナルな環境で育つと、子どもは価値観の違いに戸惑わないの?」「日本との違いで混乱してしまわないの?」
そんな疑問や不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、多国籍環境で子育てをしてきた経験をもとに、子どもたちが「違い」をどのように受け止め、どんな力を育んでいくのかについてお話しします。

シンガポールで感じた、多国籍環境の日常
私自身、子どもが幼稚園の頃、シンガポールで暮らしていました。
子どものクラスには5〜10か国ほどの国籍の子どもたちがいて、本当に多国籍な環境でした。
そんな環境で生活していると、子どもたちはどのように変化していくのでしょうか。
実際に暮らしてみて感じたことをお伝えしたいと思います。
多国籍環境では「違い」が当たり前
多国籍環境では、毎日のようにさまざまな違いに出会います。
例えば、
- 話している言葉
- 普段食べている食事
- 宗教や文化
- 家族との距離感
- ルールやマナーの考え方
など、本当にたくさんの違いがあります。
私たち大人でも「そんな考え方があるんだ」と驚くことがありますよね。

子どもは「違い」を問題にしていない
では、子どもたちはどうでしょうか。
実は、子どもたちは違いをあまり問題にしていません。
大人はつい、
「普通はこうでしょう。」
「日本では当たり前なのに。」
という基準で考えてしまいます。
でも子どもはとても素直です。
「そうなんだ。」
「それもありなんだね。」
そんなふうに、とてもフラットに受け止めています。
子どもにとっては、
違い=間違い
ではなく、
違い=その人らしさ
なのです。

子どもの考え方は、親の反応で大きく変わる
実は、子どもが違いをどう受け止めるかは、親の反応に大きく影響されます。
例えば、
「それ変だね。」
「日本ではそんなことしないよ。」
という言葉を聞くと、
子どもは
「違うこと=良くないこと」
と受け止めてしまいます。
反対に、
「そういう考え方もあるんだね。」
「面白いね。」
と声をかけることで、
「違いは世界を広げてくれるもの」
という感覚を育てることができます。
実は、違いへの受け止め方を決めているのは、子どもではなく私たち大人なのかもしれません。

韓国で改めて感じた「文化の違い」
先日、韓国に行ってきました。
到着して街を歩いただけでも、日本との違いをたくさん感じました。
例えば、お店の方の接客です。
日本では店員さんが笑顔で丁寧に接客してくださることが多いですが、韓国では比較的あっさりした接客を受ける場面もありました。
最初は「日本と違うな」と感じましたが、
「これが韓国の文化なんだ。」
「違っていて面白いな。」
そんなふうに受け止めることができました。
違いを「良い・悪い」で判断するのではなく、「文化の違い」として楽しむことができるようになるのも、多国籍環境で身につく感覚なのだと思います。
多国籍環境で育つと、語学以上の力が育つ
グローバル教育というと、語学力をイメージする方も多いと思います。
もちろん語学も大切ですが、それ以上に育つ力があります。
① 違いを認める力
「違っていてもいい。」
そう自然に思える力です。
② 比べない力
自分と相手を無理に比べないこと。
文化や価値観が違うからこそ、比べても意味がないことを自然と理解できるようになります。
③ 正解は一つではないと知る力
国や文化によって正解は変わります。
だからこそ、
「一つの答えだけが正しいわけではない。」
という柔軟な考え方が育っていきます。
これは将来、どの国で暮らしても、どんな人と関わっても役立つ、一生の財産になる力です。

親ができる3つの関わり方
では、親には何ができるのでしょうか。
難しいことではありません。
① すぐに評価しない
「良い・悪い」で判断するのではなく、
「こうすると、こういう結果になることが多いよ。」
というように、事実として伝えてあげることが大切です。
私は普段も、
「こうしたらいいですよ。」
と言うより、
「こうすると、こういう結果になることが多いですよ。」
という伝え方を意識しています。
評価ではなく、選択肢として伝えることを大切にしています。
② 「なんで違うの?」ではなく「どう思った?」
違いを責めるのではなく、
「あなたはどう感じた?」
と子どもの気持ちを聞いてあげることで、自分で考える力が育ちます。
③ 「私も知らなかった」と認める
親も完璧ではありません。
「私も初めて知った。」
「それは知らなかったな。」
そんな姿を見せることで、
子どもは
「違っていても大丈夫。」
という安心感を持つことができます。
多国籍環境だからこそ育つ「心の土台」
多国籍環境で育つことで、
- 違いを恐れない
- 相手を大切にできる
- 自分の世界を広げられる
そんな土台が、毎日の生活の中で自然と育っていきます。
シンガポールでは、本当にさまざまな文化を持つ子どもたちが生活しています。
肌の色も髪の色も違いますし、文化によっては、生まれた時にピアスを開ける子もいます。
日本では学校でピアスは禁止という考え方もありますが、シンガポールでは、それを禁止すること自体が文化を否定することにつながってしまいます。
だからこそ、
「違いがあるのは当たり前。」
という感覚が自然に育っていくのです。

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